坂田さち子さんからのお手紙
神奈川県 53歳 女性
医療 訪問看護師
ナーシングケア いおり 管理者
出会う色々な方々に。
初めてお便り致します。 訪問看護師をしている坂田と申します。
すごく広い宛先で、もうすでに出会っている方も、昔に会って今は離れてしまった方も
そしてこれから出会う方も、すべての方にむけて書かせて頂いています。
立場も同業者の方も、他職種の方も、そしてご利用者の方もすべての方にむけて書かせていただきたいと思います。
2020年〜 コロナが流行し、思いもかけない大変な一年になりました。
2021年はワクチンが開発されていますが、 4月の段階では まだ収束の兆しは見えていません。
飲食店を始めとして、さまざまな業種の方々が、日々の生活にも大変な日々を送っています。
私はそんな中で訪問看護師として働いています。
コロナの影響もあり、うかがえなくなったご自宅や、原因不明の熱発で予防衣を着て訪問させて頂いたご自宅( 原因が不明で、医療者だけが予防衣を着てアップアップになっていて、 何だか不思議な状態でした)もありました。
そんな中でも、私たちの訪問を待っていて下さる方々や、最期の時間、その大切な時間を、 心細い中ご自宅でむかえられる方々もいらっしゃいました。
いくつになっても、何年看護師をしていても、いつでも自分の力を充分だと思えることはなく、力不足を痛感するばかりです。
それでもこのような状況の中、誰かの力になれる“ケアで支える”ことのできる仕事を出来ていることを、私は心よりありがたく思います。
疲れ果ててもう無理〜〜と週末寝込むこともあります。(年齢のせいもあるかもしれません)
それでも、この場にいて何らかの誰かの力になれるのは、今まで出会ってきた方々が、色々な多くの学びを私に下さり、そしてこんな私を受け入れてくださる多くの方々のおかげです。
今、この手紙を読んで下さっているあなたにも、きっと私はどこか遠く幾人もの人を経てお力を頂いたに違いありません。
まだまだ、たくさんお力を借りて、教えを頂いて働くと思います。
頂いた様々なものを、私は色々な形や“ケア”という方法を経て多くの人にこれから返して、 渡していきたいと思っています。
今まで出会った方々、これから出会う方々全ての方々にお礼を伝えたいと思います。
“ ここに居させてくれて、ありがとうございます ”
2021.4.18 坂田 さち子